WITH YOU

ふぉお


 

 「あなたは・・・なにを望んでいるのですか?」

 世界の狭間。混沌の土地に、彼はいた。

「・・・何も望んじゃいないさ」

 その、悲しげな瞳はすべてをあきらめてしまったから?

「なぜ・・・・?」

「望んでも手に入らない。・・・・・失った仲間は戻ってこない」

 なんて・・・なんて表情を浮かべるの?

「帰んな、お嬢さん。ここはあんたのいる場所じゃない」

 行ってしまう・・・・。手の届かない場所へ。

「待ってください」

 私は背を向けた彼の腕をつかんだ。

「私も・・・・私もここにいます。あなたを独りにはしません」

「同情か?」

「ちがいます」

 同情なんかではない。そんな、安っぽいものではなくて。

「あなたをほっとくわけにはいきません」

 正面に回り込む。

「放っておけば、あなたはまた無茶をするのでしょう?」

 私の問いに、彼は薄く笑うだけだった。

 

「あんたには関係ない事だ」

「そんなこと!!!!!」

 どうして、そんなに距離を置こうとするの?

 私がゴールドドラゴンだから?・・・・あなたの仲間の敵だから?

 けれど。

「もう・・・見たくないんです。あなたが傷つくところは・・・・・」

 どうして・・・・・あなただけが傷つかなければならないの?

 あなたは何も悪くないのに。

「あんたがそばにいれば、俺は傷つかないと?」

「私があなたを守ります」

 そう、誓ったのだから。

「あんたに俺は守れない」

「守ります」

「守り続けられない」

「守り続けます。あなたがいるかぎり」

「あんたの一生をかけて?」

「私の一生をかけて。・・・そばにいさせて下さい」

 私は無知で無力だけれど、それが悔しくて涙が出るけれど、あなたを守りたい。

「・・・・・・・・あんた、どうしようもないお嬢さんだな」

 しばしの沈黙の後、彼は苦笑して、やんわりと私の腕をふりほどく。

「まるでプロポーズだ」

「プロポ・・・・・・」

 瞬間、自分がなにを口走ったのか思い出し、顔が熱くなる。

「ち・・・ちがいますっ!そんなんじゃありませんっ!」

 確かに一生そばにいると、言ったけれど、一生そばにいたいけれど、プロポーズなんてそんな・・・・。

「・・・・・・・・・・けど、悪くない」

 ぽつりとつぶやく声。

「・・・・・・・・・・え?」

「あんたの一生懸命さに免じて・・・・・守られてやるよ」

 仕方ない。彼の顔にははっきりとかかれていた。けれど・・・・・・。

「あんたには負けたよ。・・・・・お嬢さん」

 穏やかな笑み。

「ヴァルガーヴ・・・・・」

「『ヴァル』でいい。それが俺の名前だ」

「・・・・・なら、ヴァル。行きましょう」

 ようやく、笑みを浮かべる事のできた私は手を差し出す。

「・・・・・・ああ」

 ヴァルが私の手をつかみ、一瞬いたずらめいた笑みを浮かべると、そのまま抱き寄せられ、そして・・・・・・・・。

 

 

                                EんD


 

うひゃー・・・・わけわかんないーーーーーー(爆)設定もわからないーーーーーー(涙)

ツッコミはすべて却下です〜

ただ、三つヴァルに言わせたかったせりふがあっただけなの(汗)いやああああああよまないでええええええええええええええ・・・・・・・・。

BGMはユーミンの「守ってあげたい」でどうぞ。