松原ぼたん
ゼロス
彼女おもしろい人間ですよねぇ。
降りかかる火の粉を払うため・・・・というにはいささか過剰な気もしますけど、それでも魔族と正面切って戦おうとする人間は珍しいですし、そのうえ勝つ人はもっと珍しいですから。
リナさんと僕の関係? さぁ、何でしょう?
リナさんは僕と対等に付き合おうとしてますよね?
時々僕が魔族だということを忘れているんじゃないかと疑いたくなりますよ。まぁ、ガウリイさんじゃあるまいし、そんないとはないでしょうけど。
たまに人間が魔族を利用しようとして反対に利用されていることがありますよね。
けれどリナさんは違うんですよ。
いえ、リナさんはすきあらば僕を含めてみんなを利用しようとしてますし、僕もリナさんを利用してますけど。
けれどそれとは少し違う気がするんです。なんていえばいいんでしょう? こんなことは初めてなのでどう表現していいのかよく分かりませんね。
もしかしてこれが世にいう腐れ縁ってものなんでしょうか? あるいはアメリアさんお得意の友情とかいうものかもしれません。
薄氷の上に成り立っているような、脆く、危ういものですけど。
そう悪くもない関係ですね。結構気に入ってますよ、今の状況。
それ以外の感情?
いやですね、何を期待してるんですか。
──それは秘密です。
アメリア
なんていうかすごい人ですよね、いろんな意味で。
悪い人じゃないんですけど、悪いこともやってるみたいたですね・・・・。
あ、けどあたしはみてません。じゃあやってないんでしょうか? この場合はリナさんを信じるべきですよね。それが友情というものですっ。
そうそう、正義のために一緒に戦ってくれたりもするんです。やっぱり正義は力ですよねっ。
・・・・けどゼロスさんと仲良くするのはやめてほしいですよね。魔族は生きとし生けるものの天敵、毛虫以下の存在なのですから。
やっぱり嫌じゃないですか、そんな人が仲間に入っているなんて。
だからってトモダチやめたりはしませんよ。リナさんのこと大好きですから。
このことリナさんにいわないでくださいね、付け上がりますから。
ゼルガディス
すごい奴だな、いろんな意味で。
そう、あの食欲はとてもまねできん・・・・じゃなくてだな。
リナは外見で人を判断しないな。・・・・いや、してるか。
けど少なくともそれをすべてだとは思ってないはずだ。思っていたらあの時レゾの中のいたシャブラニグドゥに世界は滅ぼされていただろうな。
・・・・あのとき俺は人間が信じられなかった。いや、信じたかったのだが充分裏切られて来たからな・・・・。
あのとき、状況判断の結果とはいえリナが俺を信用してくれなかったら、今でも俺はあのときのままだっただろうな。
恩を感じているのかって?
それは違うぞ・・・・多分。それにそんなものがあったとしてもあれだけの目にあったんだ。既にチャラだと思うぞ。
・・・・仲間なんだろうな、やっぱり。
俺には縁のない言葉だと思っていたが、アメリアのせいもあって慣れてしまったな、怖いことに。
・・・・そのせいで困ることも時々、いや、かなりあるがな。
ガウリイ
リナってどっか危なっかしいんだよなぁ。
もっともリナにいわせたら俺のほうが危なっかしいらしいけど。
どう言えばいいのかなぁ。
確かにリナは強いし、頭もいいし、行動力も自信もあって・・・・胸ないけどな。
けどなんていうかあいつが作る、じゃなくて巻き込まれるトラブルってそれを越えてる気がするんだよなぁ。
もちろんリナは切り抜けるだろうな。
けどそれをほんの少し手伝うくらいいいだろう? 足手まといかもしれないけどな。
リナは俺の気持ちに気づいているかって?
さぁな、あいつはどっかまだ子供だからな。
いいんだよ、それでも。
子供ならばそれはそれで保護者として側にいられるからな。
ルーク
あれ本当に人間か?
まぁ、俺としてはおっさん呼ばわりとミリーナとの仲を邪魔さえしなければそんなことはどうでもいいけど。
ところで邪魔するのってやっぱり嫉妬だと思わないか?
ガウリイとの仲が進展しないからって俺たちのらぶらぶぶりに八つ当たりすることはないと思わないか?
ミリーナ
若いわよね、彼女。
別に自分が年寄りだと思っている訳じゃないけど、彼女を見てるとそう思うわ。
私も不器用ですけど、彼女もそうなんだと思うわ。
・・・・考え過ぎかしら。
ナーガ
ほーっほっほっほっ。よくぞ聞いてくれたわね。
ちょっ、どこいくのよ!? この白蛇のナーガ様が話してあげると言っているのよ、無視しない・・・・そう、それでいいのよ。ほーっほっほっ。
リナはセンスは悪いし、胸は小さいし、確実に私より劣っているんだけど、それでもライバルと呼べるのはリナ=インバースだけなのよ。
そういえば最近ご無沙汰してるけど今に決着をつけてやるわ。ほーっほっほっ・・・・ちょっと聞いてる?
フィリア
まぁ、いろいろお世話になったと言えばなりましたし、別に悪気がないのは分かってますけど・・・・できればヴァルに妙な事を吹き込むのはやめて戴きたいんですけど・・・・。
ヴァル
面白いヤツだよな。いろんな事知ってるし。
・・・・ただな、胸のことと「おばちゃん」って言うと本気で叩くんだぜ。それでもガウリイとかが「それぐらいですんでよかったな」って言うんだから、一体何をしてるんだか。
あんたもそんなこと聞いて回ってると叩かれるんじゃないのか?
マルチナ
どうもゾアメルグスター様に対する敬意がない気がするのよね、全く。
そんな罰当たりな事をやっているとそのうち路頭に迷うわよ。
ま、そうなったらゾアナ国で雇ってあげてもいいわ・・・・給料は出せないけど。
ルナ
たまには顔を見せなさい 姉。
リナ
あたしはあたしよ。何があってもね。
・・・・ところであんた何かとんでもないこと聞き回ったんですってね。どういう了見でそんなことを・・・・こら、待ちなさいっ。